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買われる私
第1章 スカウト
美紗、19歳
アルバイトを終えて、駅の切符売り場を通り抜ける。
電車には乗らない、バス停までの近道だ。
切符売り場の前にある小さな売店の前に、茶髪でグレーのスーツを着た男性が立っていた。
時刻は23時。
ーホストのキャッチかな?
そんな事を思いながら、男性の横を通り過ぎようとした…
その瞬間
「稼げる仕事しませんか?」
いきなり声を掛けられた。
「1日数万稼ぎたくない?」
ーあ、風俗か。
風俗店が密集している通りが近くにあるため、男性が言っている言葉の意味はすぐに理解できた。
特別お金に困っているわけでもない。
アルバイトで10万は稼いでるし、実家暮らし、彼氏だっている。
でも、興味本意で足を止めてしまった。
「何万って…風俗ですよね?」
「そうだよ。興味ある?」
「うーん、少し」
冷やかしのつもりだった。