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買われる私
第2章 講習なんて聞いてない
初出勤の火曜日。
岡田との約束の15時にお店のバーに行く。
ーカランカラン
ドアを開けると岡田がソファーに座っていた。
「おはよう、ピーチ」
「何でピーチなんですか(笑)」
「ももはピーチだからねっ!」
ーはぁ。分かるけど意味不明だ…
「今日はお客さんに付く時の練習するよ。普段俺は講習しないんだけど、ピーチだけ特別だからね」
嘘くさっと思いながらも笑顔を向ける。
「じゃあ、待機部屋で持ち物確認ね」
バーを出て待機部屋に向かう。
岡田は待機部屋で黒いバッグの入ったケースを指差す。
「これが持ち物。これと髮ゴムと携帯電話持ってれば大丈夫だから」
そう言いながらバッグから中身を取り出す。
中には、イソジンと殺菌効果のあるボディソープ、ローション、タイマー、名刺が入っている。
これが基本の持ち物らしい。
「使い方はホテルで教えるね」
美紗、いや…ももと岡田は徒歩で近所のホテルへ向かった。