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伝わらない想い
第8章 人を愛するということ
「あー、こういうの久しぶり」
茜ちゃんが言う。

「私も」
目が合い、笑いあった。

その時、ピピッ...と携帯が鳴った。
「あ、純さんからだ」

「出て良いよ」

「ありがとう」と言ってすぐに携帯を耳に当てた。

「もしもし....うん、蘭ちゃんと...」

そんな姿を見つめ、またコーヒーを口に入れた。

「...え、うん、じゃあちょっと聞いてみますね」



「蘭ちゃん、純さんが今からこっち来て良いかって言ってるんだけど…」

「あ、じゃあ私帰るよ」

「違うの、蘭ちゃんも一緒にって」

「え」

「良いかな?」
その問に、「うん」と答えた。

「大丈夫ですよ...じゃあ、はい、待ってます」
そう言ってすぐ携帯をしまい、茜ちゃんは「ごめんね、ありがとう」と言った。
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