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伝わらない想い
第2章 恋の始まり
優希と別れてから5年...もうすぐ6年になるのか。
時は、長いようで、あっという間に過ぎ去っていく。

それでも俺は何も変わることなく、ただ過ぎ去っていく日常を過ごしていた。

「陸、はいどうぞ」
蘭がお酒を持ってきてくれる。

「あ、サンキュ」
俺はそれを口に付けた。

「ね、陸は好きな人今はいないの?」

「俺は…たぶんもう出来ないかな」

「まだあの人が忘れられないの?」

「…んな訳ねぇだろ」
忘れられないとかそんなことは本当になかった。

ただ。

やっぱり、好きとかいう感情が芽生えることはなかった。



…彼女に出逢うまでは。
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