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美術教師の羞恥奴隷
第6章 二人で…… ■早耶香編①■
 藪下は咳払いを一つしてから平然と言う。

「最後は、二人のモデルによるポーズとする」

 早耶香を含め、教室中が一瞬ポカンとなった。

 モデルは早耶香だけだとすっかり思い込んでいたからだ。

 この部屋にいる、自分以外の人は全て男性―――早耶香はすぐに嫌な予感がした。

「出席番号順にモデルをやってもらおう。うちの部には、苗字が『あ』行で始める生徒はいない。『か』は……皆藤だな。頼むぞ」

 急に名前を呼ばれて、ビクッとする俊哉。

 早耶香は目を丸くしながら俊哉を見つめていた。

 この突然の指令に、俊哉がうろたえないはずはない。

 しどろもどろになりながら俊哉が言った。

「そんなこと……聞いてませんよ。僕が……ですか」

「魚谷があまりに恥ずかしそうだから、かわいそうに思わないか? 何度も言っているように、モデル初体験だから恥ずかしがるのは仕方ないことかもしれないが、やはり慣れてもらうに越したことはないからな。二人でモデルをするなら、恥ずかしさも多少軽減されるだろ。魚谷を助けるためだと思って、協力してくれないか?」




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