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螺旋の巣
第1章 加藤
2日後、美咲はバスで駅前に向かった。

カフェ「Moon Light」は駅ビルの外れにあり、美咲が着いた時は午後3時の10分前だった。

店内は午後のアイドルタイムで比較的空いていおり、数組の客がティ―タイムとしてスィーツを楽しんでいた。

美咲は外が見えるテーブル席に座ると、ウエイトレスがやって来た。


「いらっしゃいませ、ご注文は何に致しましょう?」

「アイスティを…」

「畏まりました。」

ウエイトレスが去って行くと、美咲はスマホの時刻を確認した。

ちょうど午後3時になった。


「桐生さん…ですか?」

突然頭上から声がした。

美咲は顔を上げると、黒いスーツを着たサングラスの男が立っている。

美咲は慌てて立ち上がり、

「加藤さん?」

男は

「はい、加藤です。」

男は見るからにヤクザの幹部のような出で立ち。

美咲は緊張しながら、

「どうぞ、お座り下さい。」

男は姿勢正しく椅子に座り、サングラスを外した。

「何か飲み物でも」

「コーヒーを…」

美咲はウエイトレスにコーヒーをオーダーした。

男が口を開いた。

「今回の雇い主はどちらに?」

美咲は緊張して答える。

「私が雇い主の 桐生美咲です。」

男は失望した様子で

「どうも場違いのようだ。失礼する。」

男が立ち上がると

「加藤さん…私の話を最後まで聞いて、納得できなければ仕方ありません。」

美咲は加藤の目を見つめて訴えた。

加藤はしばらく美咲を見つめ、そして椅子に座った。

ウエイトレスがコーヒーを持ってきた。

加藤の前に置かれたコーヒーに、加藤は手をつけない。

美咲は最初から全てを加藤に話した。

「私が未成年で出会い系の仕事をすることに関し、加藤さんには迷惑を掛けません。」

「加藤さんにお願いしたいのは、バイト中の私の身体の安全を確保することです。」

「月に15から最大20日間の中で、1日1回~2回、1回は2時間のバイトです。加藤さんは、バイト当日指定した時間に待ち合わせ場所まで私を送迎し、2時間はホテルの近辺で待機となります。」

「緊急時はこのブレスレットのボタンを押しますと、この加藤さんに渡すスマホに「Help」が表示されるので、私を助けて下さい。」

「過去、その様な局面にまだ遭遇してませんが、今後も無いとは言えません。」
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