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狂い咲く花
第6章 一、紫丁香花 - 恋の芽生え
身体を少し離し見つめあい、その後に訪れることは考えなくても分かる。
吸い込まれるようにお互いの唇が重なりあい舌で唇をなぞられ、開かれた合間から分け入ってくる。
何度経験しても身体がゾクリと震える。
歯茎をなぞられ、舌の裏までなぞられれば完全に身体も心も溶かされる。
いつもはここで終わるはずの行為も酔いにまぎれて徐々に進んでいく。
着物の上からふっくらとする胸を鷲掴みされ、声がこぼれでる。

「アアアァ…葉月…これ以上はダメ…」

「分かってる…分かってるけど…美弥…美弥」

葉月の手が乱れた襟の合間から入り込み、膨らみを優しく触る。
初めて人に触れられる感覚に美弥は言いようのない感覚に襲われた。
一度離れた唇がまた吸い寄せられ唇が重なり、啄ばむような口づけを繰り返す。
すがりつくような美弥の口づけに葉月の理性が崩壊しかける。
言葉で拒んでも身体は拒むことを知らない美弥。
理性という言葉の砦を越えようとする。
帯を緩め、襟をはだけさせ、まっさらな二つの膨らみが露になる。
口づけに夢中の美弥はそれに気がつかない。
両手で揉まれながら硬くなった小さな蕾に触れると身体がビクンッと跳ねた。

「ンンアアアッ…」

両手で蕾を摘まみ捏ね回せば、身体全体に電流が走った。
どうしたらいいか分からない美弥は葉月を握り締める手に力がこもる。
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