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山猫と狼
第3章 地獄への入り口
「腹ごなしに、ダンスでもご一緒しませんか」


「まだふざける気か」


「ふざけるなんて、とんでもない。これも我々の流儀なのです」


クロードはロイの足元に跪いて彼女の手を取ったが、ロイは乱暴に彼の手を振り払った。


「穢らわしい。私に触れるな」


ふん、強がりか。可愛いじゃないか。


なに、今に俺なしじゃいられない体にしてやるよ、とクロードはほくそ笑んだ。


「仕方ありませんね、ダンスは別の機会に。


・・・・・今、ちょうど十三時です。


会談は三十分後に始めましょう。『黒の間』で待っています」


クロードはそう言うと、踵を返して一人食堂から立ち去った。

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