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山猫と狼
第1章 狼と出遭った山猫
私は、戦に負けた・・・・!この男との一騎打ちで、負けたのだ・・・・・!


ロイは何とも言えない悔しさで涙が溢れそうになるのを、ぐっとこらえた。


「ようやく捕らえた山猫です。そう簡単には放しませんよ」


クロードは湯気の立ったティーカップ越しにロイを見つめる。


彼は口の端をわずかに上げ、悔し涙をこらえる彼女の様子を楽しんでいるようでもあった。


「私の兵士たちは、どこへやった?!」


自分が敵将に捕らえられたということは、自軍の兵士たちも捕虜になっているはずだ。


彼女は、自分と共に戦ってくれた彼らが気がかりだった。


「安心してください。私たちは野蛮なことは何一つしていません。皆無事ですよ」


「お前の言葉は信用できるのか」


「ええ、本当です。もしご心配なら、彼らの姿をお見せしましょうか」


クロードは見張りの兵士を呼び、ロイの脚の拘束を解いた。
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