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ただ愛されたかっただけなのに
第19章 再びの蜜月③
「また泣いてるの?」

彼が呆れて笑う。
彼のことが好きで好きで、こんなに想いが溢れるほど人を好きになったことはあっただろうか。

彼の好きな曲を聞いて、一緒に食事をして、沢山会話をして。
最初の頃は彼に触れたい気持ちが強かった。

会ったらキスをされたい。
会ったら触れたい。
会ったら抱かれたい。

もちろんそれは今でも変わらない。
でも今は、こういう何気ない時間も愛おしい。
今回は時間が沢山あるからかもしれない。
焦らなくても時間があるから。

昨夜も遅かったから二人とも睡魔が襲う。
一緒にベッドに入った。
寝てしまいそうになる。
このまま何もせず寝てもいい…
そう思える。
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