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暁の星と月
第8章 月光小夜曲
「…ああ…いや…できな…い…」
暁はぐずぐずに蕩ける身体のまま、必死に抗う。
シャツは乱されたまま、しどけなく辛うじて羽織っている。
下半身は生まれたままの姿だ。

…ホテル・カザマのスイートルーム。
暁はカーテンを開け放たれた一枚硝子の前に立たされていた。
目の前には東京の夜景が広がる。
10階のスイートルームからは地上の灯りがまるで、煌めく宝石のように見えた。
しかし今の暁にはそんな美しい夜景も目に入らない。

…風間は今夜は珍しく、暁を執拗に求めた。
ベッドで一度、正常位で交わったのち、息を整える暇もなく抱き上げられ、カーテンが開け放たれた窓辺に立たされた。
絶頂の余韻が冷めやらない暁は腰に力が入らず、何度も崩れ落ちる。
しかし風間はその度に暁を抱き起こし、磨き上げられた冷たい窓硝子に両手をつかせた。
「…いや…あ…はずかし…」
いやいやをする暁を背後から抱きしめ、うなじに噛み付く。
「…んんっ…!ああ…!」
「…大紋先輩の気持ちが少し分かったよ…」
暁の透き通るように白い双丘の狭間をなでおろし、強引に開かせる。
…先ほど風間が放った大量の白い牡液が薄紅色の花環から滴り落ちる。
眩暈がするほどに淫蕩な光景だった。
風間は己れの硬く昂ったままの牡を強引に可憐な花環に突き入れた。
「…ああっ…!…い…や…あ…!はあ…んんっ…」
突然の衝撃に暁は背中を仰け反らせる。
「…君を抱けば抱くほど…貪欲に欲しくなる…君の身体は麻薬だ…それに…」
暁を無理やり振り向かせる。
「…月城にはあんな貌を見せるんだな…」
「…え…?…んんっ…ああ…」
見開いた眼差しを怖いくらいに見つめられ、噛み付くようなくちづけをされる。
男の本格的な律動が始まる。
先ほどの性交とは明らかに違う…獣の交わりのような激しく野卑な動きだ。
「…ああ…ん…っ…ふか…い…!」
肉筒の襞を抉られるように突かれる。
暁は硝子に手をつき腰を淫らに突き出し、風間の激しい動きに合わせ、腰を揺らめかせる。
…いやらしい格好…まるで獣だ…。
暁は唇を噛みしめる。
暁の被虐性が目覚め、ぞくぞくするような快楽が腰から忍び寄り、全身に広がる。
「…あ…ああ…っ…い…いい…すごく…いい…」
無意識に喘ぎ声が漏れる。
「いいの…?酷くされるのが?」
風間の手が暁の花茎を握りしめる。
「んんっ!…い…い…もっと…ひどく…して…」

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