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暁の星と月
第13章 暁の星と月
「…いいよ…君の好きにして…」
すべてを許容し包み込むような美しい微笑みを熱く見つめる。
月城は熱く硬く猛り狂う牡を暁の慎ましやかな紅に染まる花環に押し当てた。
「…んっ…あつ…い…」
押し当てられただけなのに彼の牡の尋常ならざる熱と欲情が伝わってくる。
「…力を抜いてください…」
ゆっくりと牡を挿入する。
「…んんっ…!…ああ…っ…!…はあ…っ…あ…!」
覚悟はしていたとはいえ男の牡は余りに硬く、切っ先は鋭い名刀のようであった。
「…ああっ…!…んんっ…や…あ…っ…」
痛みに強張る暁の身体を愛し気に抱きしめる。
けれど、月城は挿入をやめない。
苦痛に歪む暁の美しい眦にくちづけを落としながら囁く。

「…申し訳ありません…。貴方には痛みも快楽も与えたいのです…。快楽だけでなく、私という人間が刻む痛みを…貴方の一番柔らかく大切な場所に刻みつけたい…!少しだけ、我慢されてください…」
柔らかく蕩け始めているとはいえ、狭い隘路を長大な雄刀が、押し入ってくる衝撃と苦痛に暁は弱々しい笑顔で耐える。
「…大丈夫…君が与えてくれるものは…すべて…うれしいから…んん…っ…!」
健気に唇を噛みしめる暁に対する愛情と欲情がない交ぜになり、月城は我を忘れる。
彼の牡を締め付ける熱い肉筒の中を蹂躙するように犯す。
牡の根元と暁の痛々しいほどに広がり、朱に染まった花環が触れあった。
「…はい…っ…た…ぜんぶ…」
掠れる甘い声…。
「ええ…。私が全部…暁様の中に…お判りですか…?」
震える身体を少し弛緩させ、嬉しげに微笑う。
「…わかる…君の…すごく…熱い…のが…僕のお腹にまで…届いて…君が一杯になってる…」
暁は白くきめ細やかな下腹部を撫でる。
可愛らしい仕草に月城は胸が甘く締め付けられる。
…こんなに可愛らしい人が、この世に存在するのだろうか…。

月城は暁のやや乱れた前髪にキスを落とす。
「…ひとつになれましたね…」
「…うん…うれしい…僕は男だから…君の子どもは産めないけれど…こうして繋がれて…本当にうれしい…」
目尻に溜まる透明な涙を唇で吸い取る。
「私は男性の暁様が好きなのですよ。…そのままの貴方を愛しているのです…」
その言葉に眼を見張り、暁はまた新しい涙を零した。
「…うれしい…月城…ありがとう…」
泣きじゃくる暁を抱きしめて、月城も一心同体となった幸福に酔いしれる。



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