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第2章 研修

研修初日。

礼儀作法を教えて下さる北条先生が来た。

有名な老舗温泉旅館の元女将だったとか。

「はい、やり直し！」

新人の仲居5名、そして私は

何度も接客用語とお辞儀の練習を数日と何時間もかけて

練習した。

「いくらなんでも北条先生厳しいよー、

美織は偉いねー。泣き言聞いたことないや。」

そう呟くのは新人仲居の菜穂だった。

サバサバしてて女同士のイザコザも昔あって

苦労したとか。

「あるけど。女将に選ばれたから少しは頑張らないと。」

「はは…調子のんなよ。ブス。」

聞こえてますよ〜。

女将候補だったけど面接落ちて仲居として入った

由実さん。そして取り巻きの2人。

たしか山田さんと辻さん。

「ちょっと美織〜言い返しなよー。」

菜穂が怒る。

「いいの。美人だと思ってないし。本当のこと。

大丈夫よ。」

美織は小さく笑った。