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素肌のままで
第6章 ま 
目を細めて私を睨んだ。

「合コン、したい?」
「したいですよ。神戸の男性でもいいって言ったじゃないですか♪」

わざと明るく答えれば

「そうやったな」

そう言って、私に背を向けて布団にもぐりこんだ。

「ドアのカギ、は・・」
「なんもせんでえぇから、そのまま帰って」

冷たく言われたその言葉に、何も返事をする事が出来なくて
私は、そっと部屋を出た。

うん。これでいい。

あのまま三浦さんの腕の中にいたら
きっと、引き返せなくなる。

好きになって好きになって好きになって・・・

醜い自分が嫌いになる。

三浦さんに会えない時間を
三浦さんのせいにして、三浦さんを責めて、三浦さんに嫌われる。

そしてまた、自分に自信のない私になる。

そんなのはもう耐えられない。

好きになったオトコに嫌われて別れるなんて
もう耐えられない。

マンションの前で捕まえたタクシーは
一人で座ると座席が広くて泣きそうだ。

昨日のタクシーで隣にいた三浦さんはいない。
私を抱きしめてくれたあの温かさもういない。

一人のタクシーは声を殺して泣くのに、丁度良かった。
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