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契約的束縛・誘惑なる秘密
第7章 ミュンヘン-過去の遺恨



「・・・・・」


「・・・・・っ!?」


無言で公園内を歩きターゲットに接近‥
私は無表情だが、向こうはあらかさまに反応した、やはり私の考えで当たり‥‥当たっては欲しくありませんでしたが。



「・・・何故私を見て驚きます?」


「・・・何故と聞くか・・・
あれから何れだけの年月が経っていると思う?」


「その言葉、そっくりお返ししますよ‥‥‥ヨーゼフ・メンゲレ、いえ死の天使と呼んだ方が良いんですかね?」


ヨーゼフ・メンゲレ
第2時大戦中の悪評高い医者であり軍人、ナチの親衛隊に属し、その特権で研究という非人道的な事を繰り返していた男。


目を付けられれば命は無い、脆残で悲惨な結末への片道切符、その残虐性を揶揄して"死の天使"という異名を付けられた。


だが生きていても80才以上、更に言えば死亡は確認されている筈‥
なのに今私の目の前に居るヨーゼフ・メンゲレは40前半ほどの見た目‥‥どうなっているんです?



「久し振りに呼ばれた‥‥死の天使か、良い名を付けられたものだ」


「問題はそこではありません、何故若いままなのか、そちらが問題ではありませんか?」


「理由に心当たりがあるだろう?
コンラート・ゼクス中将‥‥いや今は別の名か??」


「・・・実験は全て失敗・・・
私はそう聞いていましたがね、どうやらそうでは無かったよう」


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