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契約的束縛・誘惑なる秘密
第13章 香港ー皇帝という男



ボコッッ!!
っと大きな音を立てて、床に穴が開くようにコンクリートが破壊される!
この腕力、ドイツで襲い掛かって来た、ヨーゼフ・メンゲレ小飼の強化共と、あまりにも違う。



(これが本物のカイザー
腕力だけではなく、スピードもあり技の構築力もあるとは‥‥
死の天使が豪語するだけあります)


床を破壊したというのに、次に直ぐに私の間合いまで飛び込み、蹴り技と拳の混合技‥
私の方は紙一重でかわしてはいるが、この手加減をしたバトルを何時まで続けなければならないのかという問題。



「ちょこまかとっ!
避け逃げるだけかっっ!!」


「‥‥‥‥‥」


避けるばかりで、攻撃に転じない私に苛々が募る、そんなところでしょうか?
皇帝と呼ばれるだけあり、気が短く我慢というものを知らない‥‥私が嫌うタイプですねこれは。



(さて、どうやって気を反らせましょうかね??)


イェンフゥイを助ける為には、この戦闘を楽しむカイザーの気を反らせる必要がある、そして今私の手の内を見せる気は無い。


その中で有効な方法は?
何も無いこの空間で選択肢は少ないが、全く方法が無い訳でも‥‥
手の内をバラす事なく、自然と見せ掛けて力を使うにはどうすれば良いでしょう??


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