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第14章 香港ｰすれ違う心

日本に居る時も仁科さんに言われた、私は櫻澤さんが一番好きだと‥
まさか同じ言葉をまた聞くなんて、運命って何処まで悪戯好きなんだろうね。



「美波‥‥心に嘘は付けません‥‥
イン・ウードゥに惹かれる何かがあった、それを認めなければ、美波が辛い思いをしてしまう、それは嫌ですよ私は」


「悠人‥‥うんん仁科さん、これで良かったんです、確かに私は櫻澤さんが一番好きだった、そしてその影をウードゥさんに求めてしまったかも知れない、そう思った時にウードゥ個人は？そう考えてしまった‥
見た目は軽くて口が悪いウードゥさんだけど、あの人も辛い過去を持っていて、私が口を挟むべきじゃ無い、ずっと香港に居られる訳じゃない私が、ウードゥさんの人生に関わるべきじゃ無い、そう思ったからこそ今日で最後にしようと思ったの」


私の本音‥‥私はウードゥさんに惹かれていたとは思う、でもそれは櫻澤さんがあったからこそのウードゥさん、それに気付いてしまったから、私は香港を拠点に日本に行くとは言わずに、ただ他の国に行くと言った。



「‥‥‥そうですか‥‥‥
それが美波の決断なんですね、私以上に心が強い美波です、一度決めた事を覆すも無いんでしょう‥
ですが１つ‥‥美波あなたは天使の性質が強い、つまりそれは人を受け入れる心、無償の愛、美波の心に入って来た人を無下には出来ない、私はそんな美波のままで居て欲しいんです」