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第18章 日本ｰ山口で語る美波の過去

目が覚めたら仁科さんの部屋のベッドの上で、仁科さんも何時も通りの仁科さん、それで私は何も聞けなかった‥
ついでに言えば、外出を止める為の核心的行動、これにも気付いていたけど言う事無く終わったし。


そんな微妙な空気の中、私と本郷さん、そして仁科さんと宮野さんの４人で今は新幹線の中、そうこれからあの山口県に行く‥
磐田組は上杉組の後継の組で、拠点も山口県そのまま、思い出も思い出の山口県、どうなるんだろうね？



「またルークは別行動か‥‥」


「それを言われちゃうと‥‥ね、本郷さん」


「別件って言ってたよなぁー
あ、美波お弁当食べてぇ！」


「適材適所ですよ宮野、お弁当は私も食べたいですね美波？」


「人数分の駅弁とお茶は買っていますから、みんなでたべましょう、本郷さんも」


「ああ、俺も貰うとしようか」


相変わらず緊張感の無い私達、もっと切羽詰まった状態を体験したお陰でだよね‥
４人で仲良く駅弁を広げて、仁科さんは宮野さんに突っ込み本郷さんは知らん顔、そしてそれを楽しく見る私。


束の間の微笑ましい光景‥‥
ルークが来ないのは気になるけれど、今は少しだけこの普通を楽しみたいの、だってこんな風に出来るのは、普通の人達が居る表の世界だけ‥‥本当に束の間の時間。