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第20章 日本ｰ因果応報

「その気持ちは分かります、そして私も美波と同じ事を思う‥‥
ですがこう話に出てしまった以上、確める事も必要とも思いました、日本で活動する為に」


美波と周防老の関係、情に流される周防老とは思いませんが、それでも孫という存在は少なからず周防老に影響を及ぼす‥
それをも見越した事だった、孫と知れば周防老はこちら側に傾く、私はどれだけ利己的なんでしょうかね。



「日本で活動する為に‥‥
それは身内の情という事？仁科さん？？」


「言ったでしょう美波、血の絆は簡単には切れないと‥
美波もそうですが私もです、血は薄まれど父の血を引くんですから、私にも同じ事が言えるんですよ」


遠くても周防老の血縁というのは私も同じ、いえ私の方が始祖になりますか、どちらにせよ同じ血を持つ者なのは確か‥
だからこそ私は試して見たかったのかも知れない、稀少種とは異なれど私と同じ血を‥‥美波以外で見付けた確たる父の家系、利己的というより好奇心ですねこれは。



「仁科さん遠い祖先って‥‥
でも本当の事を言っても信じては貰えないよね、私はどうなのかな？
今更祖父だ親だの言われても実感は湧かない、それは周防老の方も同じみたい‥
‥‥‥子供の頃は、あんなに恋い焦がれた親の話なのに、今聞いても何も思えないの」