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契約的束縛・誘惑なる秘密
第21章 日本ー遺物の秘密とルークの葛藤

「これでこう……押さえれば、うん良い感じに隠れてる」

長いさらしを器用に巻いて、胸を押し潰してからワイシャツを着れば、見た目的には細目の男性で通る。これが近頃のアリアン様の普通の大人に見せる方法。
後はスーツを着てしまえば、中世的な男性にしっかり見える。

「はあーなんとかなった
……そう言えばルーク?」

「はい?」

「見てたんだけど……いいの?」

「いい……とは……」

「思わずミナミに言ったこと
本当は秘密でしょう、ミナミにもユウトにも」

「っ!それは!!」

あの時、自分が言ってしまった失言。
『杞憂に終わるかも知れない』
何故あんな事を言ってしまったのだろうか?

(……八神様が悩んでいらしたから)

いきなりの話に悩む八神様を見ていられず、つい……
それが大失言だった事は、自分だって理解はしている。そして言ってはいけなかった事も。

「ルークの気持ちは分かるよ、ルークはミナミが好きだから」

「アリアン様、間違ってもそのような事を誰かに口にされては……」

自分が八神様を好ましく思っているなど、誰にも知られない方が良い。
漸く仁科様にパートナーが出来、更に八神様を好いている男達を前にして、自分がそれを引っ掻き回すような行動は慎むべきなんだ。
そう、自分はそんな役どころが似合っている。

「それで良いの?
ルークって、自分の心を隠してばかりじゃないか!」

「……それが自分ですから」

「あの話はともかく、ユウトは気づいてるよ
それでも知らぬ存ぜぬなわけ??」
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