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サイレントエモーショナルサマー
第39章 poscritto
たくさんの気持ちや、愛情を詰め込んで書いてきたお話はみなさまの応援の甲斐あって無事完結しました。最後はちょっと駆け足感がありますが…。
これまでお付き合いくださって本当にありがとうございました。
お話について少しだけ、語ります。
このお話を書くにあたって個人的に色々と伝えたい気持ちがありましたが、それを全て羅列するのは無粋な気がするので、敢えて書きません。読んでくださった方が、ちょっとでもなにか感じてくださったらいいなと思います。
ただ、ひとつだけ言うとしたら「人が人を好きになるのは、些細なきっかけなんだよ」と言うことです。もう少しだけ言うと、その些細なきっかけから愛へと変化していくには積み重ねた時や事柄が作用すんだぜということですね。
恋愛不信どころかある意味絶望的に愛情不信だった志保は最終章でついに「愛してる」と言う言葉を藤に伝えます。
藤も、志保へ好きだと言い続けながらその言葉は最後の最後まで伝えませんでした。私は、彼がその言葉を使うのは志保の心を手に入れてからにして欲しかったので、何度も官能シーンでうっかり書きそうになりながら、今じゃないぞ!と消して…という作業をしました。
その辺も私なりのちいさなこだわりでした。
実は、一番最初の構想の段階では藤が物語中盤で亡くなり、浩志や他の誰かも選ぶことも出来ず、志保は結局独りぼっちという救いの欠片のない結末の予定でした。
書いていく内に藤に愛着がわき、彼も俺を殺すなと主張してきたので、軌道修正をして今回の結末に至りました。
浩志を選ぶ結末も考えました。でも、やっぱり藤が強かった笑。浩志を選ぶような気配を作中で上手く表現出来ていたかがちょっと自信がなくて、そこが悔しいです。
反省点は多々あれど、ここまで投げ出さずに書くことが出来て本当に良かったです。
拍手、しおり、メッセージ、レビューと様々な形で応援してくださってありがとうございました。
後書きもいつか加筆修正するかもしれませんが、ここで一区切り。
みなさまへ、愛と感謝を込めて。
2017.6.25 浅黄