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飼っていたペットに飼われています。
第3章 幸せな食卓(サキ目線)
 私を引き取ってくれたのは、母方の優しい叔母夫婦だった。スイも連れて行くことを許可してくれたので、両親のいなくなった悲しみからも比較的早く立ち直ることができたと思う。
 叔母夫婦には、私より1つ上の侑斗くんというお子さんもいたけれど、
「サキちゃんみたいな可愛い女の子も欲しかったから、私達嬉しいわ!」
 と、温かく迎えてくれて幸せだった。

 侑斗くんと同じ高校に進学する頃になると、
「サキちゃんは姉さんに似て、本当に美人になったわね。黒目がちな目も、小さな鼻も本当にお人形さんみたい。色が白くて色素が薄いところもそっくりね!」
「叔父さんもサキちゃんが変な男に狙われそうで心配だなぁ。侑斗、よく注意しなさい。」
と、本当の娘のように心配してくれる。
「っていっても、もう狙われてるよ、父さん。ファンクラブまであるみたいだし。まあ、通学はいつも俺と一緒だし、酷いやつは注意するからさ。」
 そういう侑斗くんこそ、空手部のエースで先輩や後輩から沢山告白されてるのに!
「そ、そんなのないと思います! 私、暗いしお化粧とかも全然できないから…。みんな明るくて可愛い子しか見てませんよ。んっ、んんっ!」
「サキ大丈夫か⁉ 俺のお茶飲んで!」
「ごくっ…。侑斗くんありがとう。冗談ってわかってても動揺してむせちゃったみたい。侑斗くんこそ、どうしてモテるのに彼女作らないのかってクラスのみんなが言ってたよ。」
「…冗談じゃないけど、まあいいか。俺の場合はずっと決めてる子がいるからね。でも、その子にいま伝えたらむせるどころか倒れちゃいそうだからなー。」
 と、私の顔をチラリと見ながら、侑斗くんが言う。なんだか叔父さんも叔母さんもニヤニヤしながら私の方を見ている気がするなぁ…。
「そうなんだね、確かに侑斗くんみたいに優しくてカッコいい人に告白されたらみんな嬉しくて倒れちゃうかもしれないね。」
 私がそういうと、家族揃って「はぁ〜。」と肩を落とした。あれ? 私何か変なこと言っちゃったかな?



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