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イケないキミに白い林檎を
第12章 甘い口付

「今は乙羽さんとの時間を楽しんでるんだけど」

「…………」


天の邪鬼になって黙っていると、ソラ先輩は私の頭を撫でてからスマホを取りに行った。


「乙羽さんもスマホ見たら」


そう言われてバッグからスマホを出して見ると私の方にもメッセージが届いていた。


グループトークで海田先輩がメッセージを送ってきたから、さっきソラ先輩のスマホに届いたのも同じもの。


メッセージの内容は

【十一月末に、余興の最後の練習するから。一泊二日で合宿をしようと思う。
なお強制参加なのでよろしく】

っと書いてあった。


集まって話をして、ご飯を食べて解散。
思い返せば余興でやる予定の歌の練習はしていなかった。


「合宿とか本格的ですね」


「っと言うよりも、思い出作りの一環なんだろうね」

「なるほど!こういう機会はあまりないですし、楽しみですね」


「俺は乙羽さんが一緒だから倍に楽しみかな」


男三人に女一人でお泊まり。

信用出来ない人はいなくて、危ない予感はしない。


でも…………


「何もないといいですけど……」


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