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第17章 甘い恋がはじまる時

“好き”


何となく口にしていたけど、それがどういうものなのか分からなくなっていた。

どんな気持ちになって、どんな風に変わるのか。


相手のことを気に入れば好きだと言うことは何となく分かってる。

でもしっくりと来ない。

自分から相手を好きになって付き合ったことがなく、流されるままに恋愛というものを味わってきたせいでもあるけど。


颯太のことを好きか分からなくなったせいでこの疑問に嵌ってしまった。


だから、ソラ先輩との関係も終わりにした。

頻繁に鳴っていたスマホの通知音が鳴らなくて大人しい。
毎日していたメッセージもクリスマスイブの日で止まったまま……。


あの時に流した涙はもう干したけど、度々に頭に思い出が蘇って胸を苦しくする。