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イケないキミに白い林檎を
第4章 独占

「颯太は小さい頃から俺には絶対に負けたくないんだよ。……だから嫉妬させるにはもってこいの方法だと思うけど?」


…………。

一晩中オセロで遊んでた時、颯太はソラ先輩に勝てなくてやきもきしていた。

勝てるまで何度も諦めずに戦っていた。

ただの負けず嫌いじゃなくて、相手が一つ年下の従兄弟だったから余計に負けたくなかったってことなんだろうか。


だから私がソラ先輩に浮気をしたら、颯太が嫉妬して興味を持ってくれる……?


付き合って間もない頃は体だけではなく、精神的にも求められていた。

私に向けてくる態度から愛してくれていることを感じられて幸せだった。



「でもあの颯太が嫉妬してくれるんですかね……」


「俺がさせてやるよ」


「っ……」


避けていた視線を合わせると、深く吸い込まれそうなくらい真っ直ぐな瞳を向けてくるソラ先輩がいた。


冗談ではなく本気だと知って、胸の鼓動がどんどん煩くなってくる。

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