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第17章 田嶋 紗栄子
その日は火曜日の定休日で。
会社勤めの友達は、殆どが土日休みだから、一緒に過ごす人もいない。もちろん彼氏もいなかった。
最初はそれが寂しかったけど、慣れてくると1人の平日休みの楽しみ方も覚えた。
火曜日はレディースデーで、映画が千円で観られるから、映画はよく観た。
銀行やら役所に行くのも困らないし、土日ほど混んでないし。平日限定のサービスが利用出来るのも嬉しいかった。偶に大阪とか、ちょっと出掛けようとするときは、休日の割安切符が使えないトコロだけが残念だったけど、それを除けば概ね満足だった。

その日も私は午前中のんびりして、午後から映画を観て、美容院に行って、買い物もして、時間は午後8時。お腹空いたなぁ、早く帰ろ、と、帰路を急いでいた。

近道の公園を突っ切ろうかどうしようか悩んで。
夜の公園ってなんか不気味だし。
でも大きな公園だから迂回すると結構な距離なんだよね…街灯もあるから真っ暗じゃないし、真っ直ぐ突っ切るだけなら大丈夫!と自分に言い聞かせて、公園に入った。
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