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第3章 玄 徹匠
法要の手伝いで実家の寺に帰った日、母さんに俺宛の郵便物を渡された。

同窓会のご案内、と書かれたソレは、高校1年の時のもので。

…高1、のキーワードで咄嗟に俺の脳裏に浮かんだのは、当時好きだった女のコ。芳川 翠…
好きだったのに、結局告れないまま、2年でクラスが別れた。
告れなかったのは、当時、俺は金髪にピアス、というチャラけたカッコをしていて。
当の芳川から、避けられてるのも判ってたから。
芳川は、多分俺のコトを怖がってて。
偶然目が合うと慌てて逸らされたし、廊下ですれ違いかけた日には、かなり遠くから軌道変更して思いっきり離れられた。
万事そんな調子だったから、告白どころか声をかけることすら出来ないまま、卒業に至る。
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