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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第1章 孤独な王子
この時、幸運の女神もミランダ王妃を見放したのかもしれない。同乗していたのは恋人と噂される従兄だった。国王の現王妃が恋人とドライブデート。それはゴシップネタが大好きなパパラッチの何よりのご馳走だったに違いない。
上手くいけば、一大スクープとしてエーデリンデ王国どころか、世界中を揺るがすことができる。そう思ったに違いなく、パパラッチはしつこくミランダ王妃の乗る車を追いかけた。運転していたのは従兄ではなく護衛であったが、ミランダ王妃の指示で車は時速二百キロを越える猛スピードで疾走を続け、急な山道を曲がり損ねて転倒、そのまま車は崖を転げ落ちることになった。
上手くいけば、一大スクープとしてエーデリンデ王国どころか、世界中を揺るがすことができる。そう思ったに違いなく、パパラッチはしつこくミランダ王妃の乗る車を追いかけた。運転していたのは従兄ではなく護衛であったが、ミランダ王妃の指示で車は時速二百キロを越える猛スピードで疾走を続け、急な山道を曲がり損ねて転倒、そのまま車は崖を転げ落ちることになった。