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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第1章 孤独な王子
 あんな可愛い気立ての良い娘と知り合え、あまつさえ、彼女の方から、〝また逢いたい〟と言ってくれた。まあ、正確には〝逢いたい〟ではなく〝また絵を描かせて欲しい〟だが。どちらも所詮は似たような科白ではないか。



 もしや、純情そうに見えて、遊び慣れているのだろうか。あれは男を誘う常套句なのか。


 いや、と、彼は慌てて嫌な考えを追い払った。



 彼女の瞳を見てみろ、こんなに澄んだ眼をした女の子が男慣れしているはずがない。もっとも、自分は男慣れしている女をこれと見分けられるほど、女慣れしているわけではないけれど。
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