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第18章 彼女の動向

(これも・・・)


またカメラに収め‥
此処である事に気が付いた。



(自分が貰うエルンストの資料と、この資料は合って無い！？)


完全に分かるのは盟主、だが自分が見ている範囲でも、こちらの方が詳しく書かれている‥そう思う。


全て写し終え、まだ何かと物色‥
時間は５分、戻る事を考えたら４分を超えたら危ない。



(もう少し・・・)


だが、これ以上気になる物は無く、時間も３分後半‥
デスクの鍵を掛け直し、扉へ‥‥



(・・・紙？？
なるほど・・・)


なかなか彼女は頭が良い‥
落ちていた紙を拾い、扉が閉まる寸前に扉に咬ませて閉じた、後は同じく鍵を掛けまたトイレへと走る。



「はぁー
４分５０秒、危ないなこれは‥‥」


それにしても扉の仕掛け‥
単純だが、テレーザ･ルセック以外が扉を開け閉めればあの紙は落ちる。


自分は気付いたが、気付かなければ彼女に部屋への侵入がバレていただろう。



「面倒な女・・・」


工作員の知識、それも高度な‥
そして見た極秘資料と、エルンストの資料。


戻って写真を現像しなければ、詳細は分からないが、かなりヤバい事は自分にだって分かる。


本部に頼んである彼女の身元も上がって来ない‥
盟主が言った事が本当なのだろうか？？



「とりあえず戻るか‥」


何事も無かったように詰め所へ戻り‥
遅いだの何だの言われたが、下っていて出れなかったと、一番したくない情けない言い訳をする事になった・・・