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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第18章 彼女の動向



「・・・・・凄い状況ですね・・・・・」


ターゲットを一斉に狙った為、ベルリン中心部は混乱の渦‥
大概は郊外へと逃げる一般市民。


私がこの軍服を着ている限り、今日は狙われる心配は無い‥
ナチ党がナチ党を狙う筈も無く、私は呑気にベルリン市内を歩く。



「・・・
どうせでしたら、餌を見付ける嗅覚も欲しかったですね・・・」


幾ら私でも、そこまで便利には出来ておらず、こうして彷徨き程良い餌を見付けなければならない。



(まあ‥テレーザとは逆方向を選択しましたが‥)


もしもを考えて、彼女から離れる方を選び、辿り着いたのはベルリンでもあまり人が来ない鬱蒼とした公園。



「これは丁度良い‥」


動かずして餌が手に入る可能性が高い‥
この混乱、普段人が来ない場所でも、なりふり構わず来るだろう。


私はただ待てば良い・・・



「・・・・・」


大木に背を付けて、煙草を吸って待ち構えていたら‥
考えの通り、1人の女性が走って来る。



「くすっ‥
偶然でも私好み‥‥」


煙草を落として女性の前へ躍り出、口を塞ぎまた大木の影へと連れ込んだ。



「ん―――!ん――!?」


「あまり余裕が無いんですよ私も‥
先ず1人目は血だけ頂きましょうかね?」


女性の心臓付近で手を翳し、躰を切り開いてその血を奪う。


久しぶりの満たされる感覚・・・



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