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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第22章 現実と悲しき別れ



パウリーネが安心で安全に暮らせる場所‥
それは私をもってしても、かなり難しい話。


今こうして世界中が戦争に明け暮れているという中、完全に安心を保証出来る場所は少ない。



「・・・
はぁ、フランス・イギリス・イタリア‥
予想以上に全滅ですね、どの国も戦争に荷担しています、そしてオーストリアなど独国に屈服した国は論外」


逆転発想でアメリカ本土とかが一番安全圏‥
だがパウリーネに取れば、言葉の壁というものが生じる。



「参りましたね‥
独国内もきな臭いですし、全く被害が無さそうな場所」


Cross sels(クロスシールズ)を使った、世界情勢の観察結果を眺めながら、ため息1つ‥
世界はあまりにも戦争に荷担し過ぎる。


争う事が人間の本能と理解はしているが、何時最新兵器を投入して、この地球ごと破壊してしまうか‥‥そんな恐れだとてある。



「・・・
いえ、1つだけありました、ある意味此処から近過ぎて見落としていましたね」


近いが遠い場所‥
この本部遺跡から見れば、山を1つか2つ越えた場所、だが繋がる道は無く大きく迂回しなければ行き着けない。


そして戦争には、国民が国の外に出て戦うという、独特な考え方の国。



「・・・誰か・・・」


近くに待機している者を呼び、私の考えの元に彼女の居住先になる場所の手配。


なるべく街から離し、静かに暮らしてくれれば‥
それには、用意しなければならない事が膨大にある。



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