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第26章 真と遼太

真が、ぺらぺらと話しているのを、

黙って聞いていた遼介だったが、

ゆっくりと口を開いた。

「藤堂さんの仰るとおりです！

遼太が、いくら彩香ちゃんの事を

愛していると言っても、もう遅い！

遼太に、彩香ちゃんを愛する資格は無い！

あの時、首根っこ捕まえてでも、

彩香ちゃんの所に連れて行き

謝らせるべきでした。

彩香ちゃんが、遼太に会うのを

嫌がっていたから、

会いに行かせない方が良いと思いましたし、

あの頃は、時間が解決してくれると、

傷は癒えると、簡単に思っていました。

でも、今でも彩香ちゃんが、

それほど傷ついていたとは、今更ながら

遼太は、大変なことをしたんだと

思い知らされました。

遼太が彩香ちゃんを傷つけた事実は変えられない。

修復不可能だと思います。

二人の未来は交わらない。」