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手を繋ごう~愛憎Ⅱ~(復旧版)
第6章 憂鬱
ズンズンズンズン…

畑中美咲が四つん這いになった状態で覆い被さるようにしている男が腰を振っている。

「ん…っはぅっ」

美咲はその男から与えられる快感を必死に散らそうと、枕を抱えた。

ここは繁華街の中にあるラブホテルの一室。

どんどんと早くなる男の腰使いに、美咲は恐怖感を抱いていた。

男の名前は白山哲治。
美咲より7歳離れてる。

友達より紹介され、交際し始めた二人。
一年目は順調だった。
しかし、美咲も詳しくは分からないが、交際から一年半経ったある日、彼は突然仕事を辞めた。

それまでは優しく接してくれた彼だったが、その日を境にして、美咲にも乱暴になった。

あの時のことは未だに覚えてる。

「いやぁぁぁ〜哲治くん、やめてぇぇぇ〜!!」

彼の部屋に遊びに行った時、彼が突然ベッドに押し倒し、服を無理矢理剥かれた日の事を。

「俺の言う事を聞け!」

バシンッと叩かれ、叩かれた事で抵抗感を失われた美咲はなすがままになっていた。


「あああああっ」

突然彼が叫び声をあげ

彼が美咲の中の奥深くに自分の液体を入れている動作をしている。

あの時から、止めようとしているのに、無理矢理出されたショックと空虚感。

呆然とした中で、ベッドから起きる事すら出来なかった。


「別れましょう?」

そう言っても、

「ごめん!もう二度とやらないから!」

と、美咲に縋り付く。


あの時、歩いている時にパンティから出て来たドロリとした感覚に、美咲は不安感を抱き、病院に行った。


ガタン…

哲治は黙って浴室に行く。

シーツを巻き付けた美咲は慌てて、自分の鞄を手繰り寄せ、箱に入った錠剤を引き出す。


パキッ

錠剤が入ったシートから錠剤を出し

水で錠剤を流し込む。

アフターピル。

ペットボトルの水をガブガブ飲み、はぁぁぁ…と深い溜息を吐く。

ピルは婦人科から出され飲むようにしていた。
けれど、それだけでは止まらない不安。

インターネットで、注文し、美咲は常時持つようになった。
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