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お兄ちゃんといっしょ
第20章 第20章
 遥輝の手が…
 今度は遥輝だけの手が、私の身体のあちこちを撫で回す。
 さっきの痛みを思い出して身体を強張らせた私に、遥輝が小さな声で言った。



「安心して」



 意味が分からず遥輝を見ると、遥輝はさっきより小さな声で言った。



「俺も勃ってないから」



 遥輝はそう言って、私に股間を握らせた。
 先程の勃起が嘘みたいに、遥輝のおちんこは力なくボクサーブリーフの中に収まってしまっていた。


「永翔のせいで萎えた」


 遥輝はそう言うと、大きい身体を縮こませ、私の胸元にメガネのまま顔を擦り付けた。
 腰に手を回し、子供みたいに私に抱き着く見知らぬ男子高校生が、不思議だった。



「…みんな、色々あるね」



 私は久しぶりに声を出した。
 遥輝がさっきしてくれたみたいに、遥輝の髪を撫でる。
 遥輝の髪から頭皮の匂いがした。
 脂っぽくて、どことなく甘ったるい、男子高校生の匂い。



「いつも…あんなふうに、二人で一人の女の人に、エッチな事するの?」



 考えることが、今は怖い。
 だから、私は遥輝にそう尋ねたのだと思う。
 遥輝が息をするたびにそれがTシャツにかかり、むわっと胸全体を熱く湿らせた。



「まさか。2対1ははじめて」



 遥輝は萎えたと言うわりに、腰に回した手で、お尻を触ってくる。
 膨らみから、割れ目まで。

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