この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
お兄ちゃんといっしょ
第21章 第21章
「中学受験…なつかしいなぁ。
 小学4年生のときから受験が終わるまで、
 1時間かけて電車に乗って塾に行ってたんだ。
 俺もヒトのことは言えないけど、こりゃ親もたまったもんじゃないだろうな。
 今まで何百万もソイツのために金つかってきたのに、死なれたんじゃ、」

「ねぇ」



 室内はエアコンがついていた。
 一昨日まで窓を開けて寝ていたのに。  
 遥輝の首元に浮かんだ汗を思い出す。



「私がそのお金、どうやって稼いできたか、聞かないの」



 お兄ちゃんのほうを見る。 
 パソコンをいじりながら煙草をふかす、いつもの入れ墨の背中。
 短い襟足。



「うふ」



 お兄ちゃんは私を、振り向きもしない。



「聞いて欲しいの?」



 誠太郎のときは、あんなに熱っぽく私を求めたのに…
 一晩家を空けているあいだに、お兄ちゃんはもとのお兄ちゃんに戻ってしまったみたいだった。
 私をほんの少し抱き締めただけで、キスすらしてくれなかったのだから。



「うん」



 素直に頷くと、お兄ちゃんは、


「女って、なんでいつも、クソみてーにどーでもいい話ばっかしたがんだろ」


 と、低い声で言った。




/347ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ