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第5章 真由子のセレナーデ♪

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　そう。あの頃の私達はお互いに我儘だったの。
でも、好きだからよ。
好きだからこそ、譲れない事ってあるでしょ。

　だ・か・ら、やり直すなら、今なんでしょ〜！！
一番私が望んでいたのは、瑛太が働く事。
ニートだった瑛太は、外見だけがやたら良くて、中身は腑抜けた男だった。

　親から小遣いを貰い、友達の便利屋（引っ越しの手伝い、送り迎えの足となる。
たまに日雇い労働者となったが、それも続かず。

　人からお情けで貰ったお金もパチンコやスロットに注ぎ込み、スッカラカンになると、猫なで声を出して、人の財布をアテにする穀潰し。

　人懐こく、明るく、イケメンだけの価値で、私含めて、瑛太を見捨てられない親切なpeople達が、金のない瑛太にご飯をご馳走したり、遊び代を出してくれる人を上手く見極め渡り歩いた。

　親切じゃあねぇーか。甘やかして腐らせたんだから……。

　私もコツコツ貯めた貯金を切り崩して、瑛太といる事を選んだ時期もあった。

　『同い年でニート、働く意欲なし、あんまりにも酷くね』と、心はいつもさかんに叫んでいた。

　でも、いつかはちゃんとしてくれるんじゃないか？
という希望も同時に捨てられなかった。

　恋をすると、ありのままを好きになって、依存しちゃうんだよね……

　胡瓜と一緒！