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Best name
第23章 やさしさで溢れるように
『…返さなきゃ・・・だよな』
自宅のソファで仰向けになり
キーケースの鍵をみつめる
土曜午後2時…
仕事は…終わってるだろうな
電話…は、出てくれないだろう
やっぱり直接渡しに…
いや、ポストに入れるのがベストか
……アイルに会うのがこわい
元より
顔を合わせてくれるだろうか?
オレは
アイルの顔を見れるだろうか…
会ったら・・・見たら
どうなってしまうだろうか?
…想像ができない
こわい…
これを…渡したら
もう…本当に
・・・未練がましいなオレ
そうこうしているうちに
時間はどんどん過ぎていった
…もう、夕方だ
腹を括るように
ガバッと起き上がり
キーケースから
1本…鍵をはずして握りしめる
早々にそれをポケットに突っ込んで
さっさと家を出た
すっかり歩き慣れた道…
当たり前に通っていた道…
公園を抜けて…
アイルのマンションが見えてくる
躊躇ってしまう、その前に
足早にアイルの部屋の前へと急ぐ
なるべく考えない
ピンポン…
ピンポーン…。
インターホンに応答がない
…留守か?
それとも…
もう一度だけ…
ピンポン・・・
ガチャ…
ついにドアが開いた
チェーンロックをしたままのドア
その隙間からチラリと顔を覗かせるのは…
数週間ぶりにみる…アイルの顔
〃…しゃべらないと…。早く〃
『あ…』
『……リョウキ』
少しだけ驚いた顔で
でも、さほど変わらない
いつものように
オレの名前を口にしたアイル
チェーンロックのドア越しのまま話し始める
『あ…オレ、さ…』
『…もしかして、持ってきてくれたの?』
『?』
『…カギ』
『…あぁ。…うん』
『ありがとう…
ごめんね?わざわざ…
私…勝手にポストに……』
『あぁ、構わないよそれは…』
ぎこちない会話…
まぁ…お互い〃元〃なんだから
別れ方も別れ方…
当然かも知れないが
それとは別に…その中に感じる違和感
アイルが…
アイルは…
意外にも……
自宅のソファで仰向けになり
キーケースの鍵をみつめる
土曜午後2時…
仕事は…終わってるだろうな
電話…は、出てくれないだろう
やっぱり直接渡しに…
いや、ポストに入れるのがベストか
……アイルに会うのがこわい
元より
顔を合わせてくれるだろうか?
オレは
アイルの顔を見れるだろうか…
会ったら・・・見たら
どうなってしまうだろうか?
…想像ができない
こわい…
これを…渡したら
もう…本当に
・・・未練がましいなオレ
そうこうしているうちに
時間はどんどん過ぎていった
…もう、夕方だ
腹を括るように
ガバッと起き上がり
キーケースから
1本…鍵をはずして握りしめる
早々にそれをポケットに突っ込んで
さっさと家を出た
すっかり歩き慣れた道…
当たり前に通っていた道…
公園を抜けて…
アイルのマンションが見えてくる
躊躇ってしまう、その前に
足早にアイルの部屋の前へと急ぐ
なるべく考えない
ピンポン…
ピンポーン…。
インターホンに応答がない
…留守か?
それとも…
もう一度だけ…
ピンポン・・・
ガチャ…
ついにドアが開いた
チェーンロックをしたままのドア
その隙間からチラリと顔を覗かせるのは…
数週間ぶりにみる…アイルの顔
〃…しゃべらないと…。早く〃
『あ…』
『……リョウキ』
少しだけ驚いた顔で
でも、さほど変わらない
いつものように
オレの名前を口にしたアイル
チェーンロックのドア越しのまま話し始める
『あ…オレ、さ…』
『…もしかして、持ってきてくれたの?』
『?』
『…カギ』
『…あぁ。…うん』
『ありがとう…
ごめんね?わざわざ…
私…勝手にポストに……』
『あぁ、構わないよそれは…』
ぎこちない会話…
まぁ…お互い〃元〃なんだから
別れ方も別れ方…
当然かも知れないが
それとは別に…その中に感じる違和感
アイルが…
アイルは…
意外にも……