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第26章 海を翔けて
土曜の午後
ソファで昼寝して起きると
アイルが来ていた。




…あれ?



テーブルに本を広げてPCと本と
にらめっこしている。



『あ、ごめん。起こしちゃった…』



『お疲れ。いや、ごめんな
ちっとも気付かなくて…。
てか・・・目、悪かったっけ?』






『?…両目1.5だけど…』


『・・・ソレ』



メガネ姿のアイル


初めてみる。




…ぶっちゃけ

・・・ちょっとカワイイ(笑)





『?あぁ…うん

ちょっと最近…目が疲れやすくて…』




いわゆるPCメガネだったようだ



アイルはこの間の子猫の事があってから
このところ、また良く勉強をしている。

悲しいことを乗り越えようと
前向きに頑張っていた。



『資格とるのか?』


『う…ん。どうしようかなって。

知識ほしいだけだから
別になくていいんだけど

試験、年に2回しかないから…』





『やってみろよ?
せっかく勉強するならさ。
…~メリハリにもいいんじゃないか?』


『…うんっ』



『PCさ、持ち歩くの大変じゃない?
・・・オレの使えよ』



『え…でも、大事なデータとか
なんかあるといけないし…。
あたしそんな得意じゃ… 』



『オレ、家じゃほとんど使わないし

仕事のモノも殆ど入ってないから
安心して使え

パスコード外しとく』




『…ありがとう。助かる』




『…頑張れよ』


『うんっ!』



アイルのくったくのない笑顔が
この上なくオレを安心させてくれた。



『…メシ食ったの?』

『ぁ…忘れてた』



『プッ…。腹減ったろ?何食べよっか…』


食事も忘れて勉強してるなんて
アイルのこういう所は相変わらずだ



二人で少し遅い昼食をとって
ゆっくり過ごした



外はもうすっかり寒いから…
二人きりでいる部屋はたまらなく心地良い


イタズラ心でアイルのメガネを手にして
かけさせる



『?…もう今日は勉強しない
リョウキと…いたい』


『ふふっ…
カワイイコト言ってくれんじゃん
ん・・・一緒にいるぜ?』




『……メガネ・・・いらない』


『しとけよ。悪くないぞ?(笑)』






おそらく
ニヤケているオレの顔を見て
アイルは不穏な気配いっぱいであろう…

そんな顔してる
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