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第26章 海を翔けて
ダレ…?




この男









・・・カイト?







なんて

オレのことはそっちのけで

アイルはまっすぐ青年を見ていた







すっきりとした声で
アイルの名前を呼ぶ…

少し線の細い
スラリとした青年









『海翔…!?

カイトなのっ?!本当にカイトっ?!』





『ハハハ!ア・ホォウ!!

何イキナリ ボケてんねんアイル!』








『うそ…だって…どうして?
なんでここにいるの!?
いつ日本に?…アメリカ…』







珍しく興奮気味に…というか
落ち着きなくアイルが言葉を発する







『オマエひとつずつ言わんかい!
しょーもないのぉ~~!』






『だっ…て…』







ペタっ…と

アイルがその場に
しりもちをついて座り込んだ








『あっ…』

〃あぶね…っ〃







オレが立ち上がるよりも先に
青年が歩み寄って
アイルを抱えるように起こした






『腰ぬかしよんのコイツ(笑)

ホラ…シャキっとせんかい、アイル…』






『かいと・・・?……元気…?』







『ぶっ!…オマ…ホンマに変わらんのぉ~?
元気やで?せやからここにおるんやろ?』








『カイト・・・っっ!!!』








アイルが…脇目もふらずに
青年の細い腰に
ギュっと抱きついた…


涙声で…いや・・・涙を流して










オイ…?






オイオイオイ……?





何だってんだコレは……?!
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