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第32章 最高の名前
すっかり和んで四人で席につき直した。





『いや、本当に綺麗だなアイル!

ますますお母さんにソックリだ!!

~アヤメさん

これ今日のためにわざわざ??』





『ふふ…京都に行くついでにね。

作っておいたのを、とってきたのよ』





『あぁ~着物と言ったら京都ですね!

~ん・・・じゃあこれ

アヤメさんの会社の?』






『えぇ・・・まぁね。

デザインは私がしたものだけど…

まだ販売されてないから、それ一点よ』





『へぇ~!…~すごいなぁアイル?!

お母さんから・・・素敵なお祝いだな?』







『ぇ・・・ぅ…うん。

ママ?・・・これ

本当に…私のために・・・?』




『…アナタ以外

誰が着るのよ?バカねぇ…

カツラギくんにでも着せる気?』






『ブハっ…(汗)

ア…アヤメさんっ💧

お…お人が悪いですね

勘弁してくださいよ』






『ふふっ・・・』






『ふふ・・・~でも・・・ママ

お着物なんて高いんじゃ・・・』





『~・・・一々湿気ったことを

言うんじゃありません。

かわいくない子ね・・・』






『ご…ごめんなさい。

ありがとう・・・ぅ…嬉しかった』





アイルが

モジモジっとしてオレを見上げた。






『ふふ…ホントよく似合ってるよアイル。

すごくキレイ。

良かったなぁ・・・?』





『ん、・・・うん…っ』





常時恥ずかしそうなアイルだけど

その表情はにこやかで

とても喜んでいた。
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