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運命の人
第9章 囚われる
車が走り出すと、健人が聞いてくる


「うちに来る?」


「でも。。。迷惑でしょ?」


「迷惑なんて言う方が迷惑だよ。。。?

来いよ。。。美海1人くらい囲ってやる」


「囲ってやるって。。。?ふふっ」


「何?」


「何か、カッコつけすぎ。。。ふふっ」


「ん?」


信号で停まると、唇が重なる


「やっと、笑った。。。」


再び、車が動き出していく


「健人?寄りたい所があるの。。。

いいかな?」


「どこ?」


「実家。。。

私がいなくなったら、樹が実家に連絡するだろうし。。。」


「わかった。。。一緒に話そう?」


「っ。。。いいの?」


「だって、その内に、俺も家族になるかもしれないだろ?」


「っ。。。うん。。。」


実家に着くと、扉を開けた

お母さんしかいないようだ


「お母さん。。。」


「美海?どうしたの?その顔っ

体中も?何で?」


健人の存在に気づいて、家の中に入るように言われた


「ちゃんと説明してちょうだい?」


私の体中の傷を手当てしながら、優しく聞いてくる

ゆっくり話していくが、お母さんは何も言わなかった

体中に薬を塗り、包帯や湿布が貼られていく


「美海、あんたの部屋はそのままにしてあるから。。。

カーディガン、とってきなさい。。。

この体は目立つわ。。。」


立ち上がり、自分の部屋のタンスからカーディガンを出す

夏には暑いが仕方がない。。。

部屋に戻ると、健人がお母さんと話していた

お母さんは、何も言わなかった


「お父さんには、私が話しておくわ。。。

樹くんが来たら、話はする

どんな理由が、あっても暴力は許さない。。。

でも、どんな理由があっても、不倫は許さないよ。。。」


「っ。。。お母さん。。。ごめんなさい。。。」


「でも、私はあなたの母親だから、あなたの味方でいるわ。。。

何かあれば、帰ってきなさい。。。?

私だけは、あなたの味方でいるから。。。」


「う。。。お母さん。。。ごめんなさい。。。」


お母さんにお金を借りて、実家を出た

健人は、お母さんにひたすら、頭を下げていた







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