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第15章 嘘つきあやな(25)

　DMに記載された電話にかけると、テッペイが出たわ。



「LINEだるいやん。既読とかつくし。
　SMSあればだいたいいけるし、そもそも電話すればええやん」



　テッペイは得意気に語ったわ。
　


「金かかるなぁ…。
　てかそれやったらインスタをワタシに教える意味あったん？」

「可愛いテッペイ君の顔を、毎日見たいかなって思って」

「いやいや、いらんわ」

「嘘つくなや。お前、岩本さんのアカウント監視しとうやろ？岩本さんが言うとったで、嬉しそうに」

「…そんなことを？かいとさんが？」

「浮気すんのも神経使うって、嬉しそうに言うとったわ」

「ふぅん…」

「そのうちあやなの写真タグ付けして載せたるわ」

「なんでそーなるんよ、やめて」

「そうしたら岩本さんに気付かれて、別れ切り出されて、愛人やめれるやん。
　ほんで、オレの女にでもなれや」



　悪気ないのかわざとなのか…。



「彼女いない歴33年のアンタが何言うてんねん。
　なにが、オレの女にでもなれや、や。
　笑わせんといて」

「ハハハハ！お前、ハメられてへんときはばり気ぃキツイな！」




　ワタシはこれみよがしにため息ついて言ってやった。



「切るわな」



　通話終了。
　ため息。



　痛いところを突かれたから、腹立ってる。
　分かってる。
　けど、テッペイなんかには言われたくなかったのよ…。