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第16章 グッバイかいと(45)

　かいとには一度話をしてからにしようと思ったから、その晩、会いに来てくれたかいとに正直な気持ちを話したの。



「かいとさんのことは好き。
　けど、かいとさんには嫁と娘がおって、
　どんだけあやなのことが1番って言ってくれても、かいとさんを独り占めしたい欲求がどんどん強くなってて…
　このままじゃ、一番アカン形でかいとさんの家庭を壊してしまう気がする」



　かいとは、険しい表情でワタシの話を聞いてくれたわ。



「せやから、一旦、考えたいねん」



　かいとは黙って、頷いてくれた。
　涙が出たわ。
　だって、かいととの出会いがきっかけで啓吾と離婚したくらい、かいとのことが好きだったんだもの…。