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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第4章 突然の見合いと家出

もっとも、これには大きな誤解がある。前王と王妃との間に生まれ、三歳で世子となった賢宗は生まれながらの王であった。見た眼も美男で、しかも若い。そういったところから、まだ幼い時分から、彼に色目を使う女官たちが多かったのは確かなことだ。色目を使うといえば身も蓋もない言い方かもしれないけれど、要するに、
―王さまのお眼に止まりたい。
と、熱望する若い女官は多かったということだ。仮に第一王子の母となれば、未来の国王の生母となることも夢ではない。
―王さまのお眼に止まりたい。
と、熱望する若い女官は多かったということだ。仮に第一王子の母となれば、未来の国王の生母となることも夢ではない。

