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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第19章 嵐の予感

二人が出逢ったのは漢陽(ハニャン)の町外れの古本屋だった。その時、カンは両班やれきとした男子が読むべきではないとされる通俗小説を買いにきていた。しかも、彼自身がその小説を書いていると打ち明け、ファソンを驚愕させたものだった。
法律で禁じているわけではないが、表向きは、国が奨励はしていない通俗小説をよもや国王その人が読むどころか書いていると知れば、朝鮮中の民が泡を吹くことだろう。カンの書いた〝続春香伝〟は巷では大人気を博し、いまだに〝曺さんの本屋〟でも飛ぶように売れているし、貸本に至っては借り手が列を成しているという。
法律で禁じているわけではないが、表向きは、国が奨励はしていない通俗小説をよもや国王その人が読むどころか書いていると知れば、朝鮮中の民が泡を吹くことだろう。カンの書いた〝続春香伝〟は巷では大人気を博し、いまだに〝曺さんの本屋〟でも飛ぶように売れているし、貸本に至っては借り手が列を成しているという。

