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第35章 華麗なる変身

　遺恨。今回の事件は平ギルボクの夢龍への尽きぬ恨みが起こしたものだった。





　前使道本人は北の最果てに流刑となり、生涯監禁生活を送らなければならない。どれだけ悲憤しようが、前使道に何ほどのこともできはしない。だが、その一族には何のお咎めもなく、前使道の妻子でさえ妻の実家で安穏と暮らしているそうだから、弟には更に累が及ぶことはなかったはずだ。