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淫の館
第3章 目覚め

何時に寝落ちたかわからないが普段よりかなり早かったと思う。

そして、夜中にトイレに行きたくなり目覚めた。

排泄の世話をされるのは恥ずかしい。
寝てる男を起こすのも悪い。
そんな考えから自力でしようと思った。

腹筋だけで起き上がろうと試みるが途中で力尽きて倒れてしまう。

そしてベッドの縁までいざって進み、足をベッドから落として、片手も落とし、竹の端を床についてようやく起き上がれた。

ひと呼吸おいて立ち上がる。
いつの間にか消灯されていたが、月の薄明かりで盥の場所は何とかわかる。

足を開いて裾を開き、体を捻って片手で捲る。
後はしゃがむだけ、
スクワットの要領でバランスを取りながら腰を落としたが、最後にお尻を落とすとバランスが崩れ、前につんのめった。

痛い…

ガランガラン…

盥に当たってしまい大きな音がする。

「なんだ。」

スッと襖が開き、弟子が入ってきて明かりがつけられた。


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