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淫の館
第24章 重鎮


十人分のそれが終わると、また一番目のお客様のところに戻されて、鎖を下方に引かれる。
正座をしようと思ったら、

「タエ、犬になれ。」

館主様の言葉に、慌てて四つん這いになった。


「本当に、いつもいつも、よく躾られていますなぁ。」

「恐れ入ります。これも皆様のご支援のお陰で、この『ひまわり苑』は成り立っておりますゆえ。」

「では支援の成果を確認させていただこうか。」


頭巾が鼻まで捲られて縛られる。床など下方が僅かに見えた。

十人衆、ひまわり苑、
依存症患者更生施設。

表向きの館の名称を思い出した。

そこに対して経済的な援助をしている重鎮が、十人衆の皆様ということか。


鎖が一番目の十人衆に渡されたのか、前から手繰り寄せるように引かれて犬のように這う。

僅かな視界で、やはりお客様は椅子に腰掛け、多分、裸で、椅子に腰掛けているようだ。

「ほら、おいで、お前の好物だよ。」

野良犬を手懐けるかのように、私の後頭部を引き寄せ、顎に手をかけ口を開かせ、さらに首輪を引いて近付けさせられた。

「ほら、ペロペロしておくれ。」

犬扱い、施設の維持の為の道具、、、
色々な言葉が浮かぶが、何も心は動かなかった。
淫の館、ここは淫で満たされた館。
ここで生きていくには、淫だけを纏っていればいいのだ。

口を開き舌を伸ばすとお客様がモノを宛がってくる。私はそれを、好物を与えられた犬のように舐めしゃぶっていった。

「よし、いい子だ、タエ。」

館主様はやはり側で見ていたようで、私の頭を撫でた。
そして、ガーゼの上から淫の文字を愛でるように、指でなぞった。

お客様の声はしわがれていて、高齢だと思えた。その男性機能が早く役立つよう、舌を絡めてねっとりと舐め上げて、舌先で切っ先をチロチロと刺激する。
すると、まだ柔らかいままのそれを捩じ込むように口内に入れられる。

餅を喉に吸い込むように、クチュクチュと揉みこむと、ゆっくりと反応を示し硬度を持ち始めた。

「この子は拾ってから御披露目まで、随分と時間がかかったな。」

「はい、シュショウ、かなりの野良でして、何度も牙を向かれました。」

「そういう子ほど手懐けると可愛いだろう。」

「はい、飾りを付ける日が楽しみで仕方ありません。」

「寝首をかかれないよう用心しなさい。」

「ご忠告ありがとうございます。」

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