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第4章 シーン　4

「地味でがっかりした？」
「地味じゃあないよ。エレガントな印象さ。」
「貞淑な人妻に見える？」
　意地悪な質問に風間さんは返事が出来ない。
「冗談よ。これからどうするの？今日は大輔さんには同窓会に出るので少し遅くなるって言ってあるから、時間は余裕があるの。」
「どこか美味しい店で食事をしに行こうか。」
　デートコースとしては定番なのだろうけれど、あたしの夢想の中では既にあたしと風間さんは裸で抱き合っていた。
　すぐ近くのイタリアンレストランでの食事は取っても美味で、文句のつけようがないディナーだったけれど、あたしの身体は飢えていた。食事の間中、フラッシュバックのように現実ではないあたしと彼との情事の光景が頭の中で渦巻いていた。夜景の見える所で呑みなおそうとレストランを出てエレベーターに二人っきりになった時、あたしは彼の肩に頭を乗せた。
「二人っきりになりたい。」